【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

「誰でもいい。この顔と声で。愛を囁かれたかったんだろ?」

「やめてよ」

「どこにキスして欲しい」

「いらない」

「どこに触れて欲しい」

「離れてよ。わたしから……!」

「黙れ人間。その生意気な口を、今すぐ切り裂いてもいいんだぞ」

「……っ」

「音を奪ってやってもいいな。ただし、そうなると厄介なことに――貴様が苦しみもがく声も聞けなくなるからなあ?」


――――!?


「泣いても、叫んでも、助けは来ない。素直にすべてを受け入れさえすれば。辛い想いをしなくていい」


辛い想いを……しなくていい?


「俺を愛せ」


あなたを、愛する?


「そして。ウマくなれ。もっと、俺を、酔わせてしまうくらいに――」

「……愛さない」


このセカイに

たとえ、あなたと2人きりになったとしても


「死んでも愛さない」