手の甲で血を拭うと
タスクの頬から
――傷が、消えた。
それに驚いている暇なんて、ない。
だって
押さえつけられたわけでもないのに
全身から、どんどん
…………力が抜けていくから。
「眠っている間に食われるのと。起きたまま食われるのと。どっちがいい」
「あなた。誰?」
「なに言ってる。タスクだ。お前の幼なじみの。お前が、大好きな」
「タスクは。こんなに心の冷たい人じゃ、ない」
赤い眼を、していない。
傷がすぐに治ったりしない。
「あなたは……。誰なの」
「そうだ。俺は三浦祐ではない」
わたしの背中に手を回してくる、タスク。
ううん。
タスクの姿をした、"何者"かが
「綺麗だよ。刹那」
「やめて」
わたしの肌を、撫でる。


