【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。



「わたし……全然知らなかった」

「それも当然だ。やつらの多くは知られないように本来の姿を隠している」

「驚かせないようにしてくれているの?」


「そうじゃないよ、刹那」

ぽつりと雛がつぶやいた。


「力がある者なら支配できるだろうけどさ。ない者は差別を受け、あるいは見世物にされ。この世界でいう"人権"に値するものは与えてもらえなくなる。危険とみなされたら殺されちゃうかも」

「……そんな。種族は違っても、わかりあえる存在なのに」

「そんな風に平和的に考える人間ばかりじゃないよ。実際。どうしようもないくらい危ないやついるし」

「え?」

「そいつが暴れないのは、セロおかげ」