――――せっちゃん
"ぼく、引っ越すことになったんだ"
あの子とは
幼なじみと呼ぶ程の付き合いはなかった。
近所に住んでいたタスクの友達
それが、ユキちゃん。
ときどき3人で遊ぶことがあった。
タスクがいなきゃ交流はなかったと思う。
刹那という名前を
"せっちゃん"と呼んできたのは、あとにも先にも、ユキちゃんただ1人。
それでピンときたのだけれど――
「ユキちゃんは、わたしの記憶にある限り……」
「オンナ?」
「っ、うん」
「やっぱりそう思ってたか。そんな気は、してた」
「小さくて、大人しくて、笑顔が可愛くて」
「悪かったな。デカくて。愛想なくなって」
信じられない……!!


