「今、水を飲ませたが。もっと飲んでおいた方がいい」


そういって、グラスを目の前に持ってこられる。


「あ、ありがとう」


身を起こし、グラスを受けとる。


グラスのふちに口をつけ体内に流し込むと

その水が喉を――カラダ全体を徐々に潤していくのを感じた。


「ごちそうさま」


ふと、時間が気になる。


部屋が暗くて時計がよく見えない。


もう少し目が慣れたら見えそうなものだけれど。


「今、何時?」

「夜中の1時をまわったところだ」

「えっ。それじゃあお父さんとお母さんは」

「帰ってきたな。もう眠った」


そんなに寝ちゃってたのか、わたし。

いや。

気絶してたんだ……!