茶髪がようやくわたしから離れてくれたことにホッとするも

雛に意識が向いたことで今度は雛が嫌な目に合わないか、心配でたまらない。


かくいう雛は


この部屋から立ち去る様子もなく


ベッドに腰掛けて足を組み、じっとアキラさんを観察するように見ている。


その姿はまるで――、女豹のよう。


「いらっしゃい」


雛の言葉に誘われて、茶髪がベッドにあがる。


いやいやいや。


待ってよ。


何を始める気ですか……!


ベッドから目をそらすと、金髪は、ソファで寝たまま。


もう一度、ゆっくり振り返ると


2人の距離がさっきよりずっと近くなっているではないか。


慌ててまぶたを閉じる。


わ、わたしは一体


どうすれば…………