「俺たち受験生で。超ストレスたまってるわけ」
たしかに受験は大変だよね。うん。
でもそんな頭で耳にいくつも穴があいている受験生は初めて見ましたよ!?
あと俺たちっていうけど
金髪さん完全に1人の世界に入ってます。
「だから。ね?」
……嫌だなあ、このひと。
すごく距離が近い。
肩の手、はやく離して欲しい。
でもそれを言って怒られるのが怖い。
……セロなら
セロの手なら、こんなに、気持ち悪いと思わないのに。
「お互いに楽しめること、いっぱいして。発散しよ――」
「いい加減にして」
雛が茶髪の会話をさえぎる。
「勝手に仕切らないで」
その言葉が、空気を変えた。
「ひとまずミイの肩から。あなたの汚い手を離しなさい」