セロが、自転車の向かった方角を見つめる。 とっくにわたしをはねかけたオジさんの姿はないが―― 「天罰だ」 口元を歪めたセロが、手を伸ばす。 絶対よからぬことしようとしてる。 「行くよ!」 慌ててセロの手を握る。 ちょっとこらしめる、の "ちょっと"が恐ろしすぎる……! 「これから、刹那に降り掛かる火の粉は、全部僕が振り払ってあげるね」 いやいや 「悪いやつには地獄を見せてあげる」 いやいやいや! 爽やかに言う台詞ではない。