「口実が欲しくって。つい」
――コウジツ?
なんの口実だろう。
ああ、もしかして、女の子に囲まれて身動きがとれなくなって。
それで逃げてきたかった、とか?
「アメ、気に入ってくれていたみたいだったから。もっとあげるって言えば――素直に僕についてきてくれるかなって」
……んん?
王子がわたしを連れ出す理由が、思い当たらないのですが。
「実を言うと。僕、柚月さんのこと」
目と目が、合う。
「前から気になっていたんだ」
はい?
「気づかなかった? 僕の視線」
――コウジツ?
なんの口実だろう。
ああ、もしかして、女の子に囲まれて身動きがとれなくなって。
それで逃げてきたかった、とか?
「アメ、気に入ってくれていたみたいだったから。もっとあげるって言えば――素直に僕についてきてくれるかなって」
……んん?
王子がわたしを連れ出す理由が、思い当たらないのですが。
「実を言うと。僕、柚月さんのこと」
目と目が、合う。
「前から気になっていたんだ」
はい?
「気づかなかった? 僕の視線」


