【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

セロの手料理は最高だった。


一流シェフ――はたまた、いい旦那さんになれるんじゃないかと真剣に思えた。


だって、料理の腕はもちろん

使ったボウルや調理具も洗い終えていたから。


エプロンつけてキッチンに立ったのかな?


それとも特殊な力を使って自動的に料理と片付けしちゃったとか。


どっちにしても


この悪魔


………便利だな?


一家に一台、有能な悪魔がいたら

毎日の家事は格段にはかどるだろう。


…………ハッ


今、ちょっとだけ、

セロのこと欲しいと思ってしまった!


「ダメなのに!」


歯磨きをして、お風呂に入る。


あの悪魔から、食べ終わったら起こせなんて言われたけど、起こしてやるものか。


静かに寝ていてくれるならそれが一番だし。


起きたら食べられるって思うと……


起こせるわけないよね。