なんで、だろう……?
「お気に入りなんだ。この場所」
風が、心地いい。
「いいところですね」
「ナイショにしててくれる?」
「……言えませんよ。立入禁止の場所に。鍵、勝手に開けて入ったなんて」
わたしの言葉に、王子から笑顔が消える。
「どうかしました?」
「かかってなかったよ」
「え?」
「鍵」
そうだっけ。
「扉は開いていた。だから、入ることができた」
「……そう、でしたね」
「実は、あの飴はもうなくて。ただ君と2人になる口実が――」
「大丈夫です。チョコも、好きです!」
…………あれ?
わたし
どうしてチョコが好き、なんて
聞かれてもいないのに答えたのかな。
「貴様」
――――低い声
「どこから来た」
「え?」
「このセカイの者ではないな」
「この、世界……って?」
「とぼけるな」
「……っ」
「お気に入りなんだ。この場所」
風が、心地いい。
「いいところですね」
「ナイショにしててくれる?」
「……言えませんよ。立入禁止の場所に。鍵、勝手に開けて入ったなんて」
わたしの言葉に、王子から笑顔が消える。
「どうかしました?」
「かかってなかったよ」
「え?」
「鍵」
そうだっけ。
「扉は開いていた。だから、入ることができた」
「……そう、でしたね」
「実は、あの飴はもうなくて。ただ君と2人になる口実が――」
「大丈夫です。チョコも、好きです!」
…………あれ?
わたし
どうしてチョコが好き、なんて
聞かれてもいないのに答えたのかな。
「貴様」
――――低い声
「どこから来た」
「え?」
「このセカイの者ではないな」
「この、世界……って?」
「とぼけるな」
「……っ」


