触りもせずに、壊しもせずに、突破するなんて。


こんなの、どこのセキュリティ会社もお手上げだ。


対策しようがない。


悪魔の力、すごすぎ


わかっていたけれどセロの力は強大だ。


逃げ切るなんて……不可能なんだ。


「お、送ってくれてありがとう。それじゃあ……」


って、あれ?

セロがベランダにいない。


「結構いい家に住んでるんだな」


――――!?


気づくとセロが、うちの中に侵入していた。


「平民の分際で」


…………学園王子の姿で。