【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

「刹那こそ」

「わたし!?」

「お前はどうなんだよ」

「ズルい。わたしが聞いたのに……!」

「なんだよズルいって」


はは、と靴を履き替えるタスク。


そうだよね。


幻みたいに


実は俺……


なーんて、告白してくれないよね。


「タスク」

「おっと」


よろめいたわたしを、タスクが支える。


「マジでしんどそうだな。タクシー呼ぶか」

「……わたし」


タスクの腕をギュっと握って、

ゆっくり顔をあげると


「ん?」


口角をあげて

微笑んでわたしの言葉を待ってくれているる。