【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

「お待たせ」


タスクはすぐに戻ってきた。


「刹那。おーい」


制服に着替え、スポーツバッグを持っていた。


「……あ。おかえり」

「なんだよ寝てたのか」

「そうかもしれない」


……あれ。


鞄がない、と思ったら既にタスクの手に。


「いこうか」

「鞄」

「ん?」

「い、いいよ。自分で持てる」

「無理すんな」


持とうか?……って聞かずに

当たり前のように優しくしてくれる。


「顔色悪いな」

「なんかね。酸素が薄いっていうか」


なんでだろう。

わたし今、タスクのそんな優しさが


……辛い。