【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

大好きな声が、わたしを呼んだ。


「……どうしたの」


サッカーのユニフォームにジャージを羽織ったタスクと、下足場で遭遇する。


「なんでここに。部活は?」

「終わった」

「……そっか。もう、そんな時間。お疲れ」

「まだ靴あったから保健室行ったら、如月先生からお前が教室に向かったって聞いて。ここにいれば会えるかと」


それで待っていてくれたの?


着替える前に、急いで様子見に来てくれたの?


「制服とか荷物あっちに置いてて。とってくるわ」

「え?」

「そこでも座って。待ってて」


一緒に帰ろうってこと?

嬉しい。


でも――……


「ほんとにタスク、なんだよね?」