【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

「そうだよ。2人だけ」

「……なるほど」


王子の細くしなやかな小指に

そっと、私の小指を絡ませる


――――なんてできないっ……!!



「どうしたの? 秘密にできない?」

「いえ。そういうわけじゃ……なくて」


自分からなんて、無理。


「緊張してるの?」

「……っ」


グズグズしているうちに

王子から、小指を絡められた。


「ウソついたら針千本、のんでね」


美しい笑顔でそういうこと言わないで下さい。

怖いです。


さっき手を引かれたときは、咄嗟のことで感じる余裕なかったけれど。


王子の手は、異様に白く


そして――……とても冷たい。