【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

「疲れたでしょう? 今日は、もう。帰ってゆっくり休みなさい」


あの悪魔のせいで失ったものもある。


ファーストキス……とか。


タスクと話すチャンスとか。


あの悪魔といると、さんざんな目に合い続けるかもしれない。


解放されたい。


だけど、出会わなければ


わたしはタスクに告白する勇気も持てなかった。


前に進もうという気持ちになれなかった。


自分の気持ちが消されそうになってやっと行動に出ようと思えた。


ごくりと唾を飲み込んで、覚悟を決める。


「如月先生」
「なあに?」
「先生の知っていること。わたしに、話していただけませんか?」