当たり前だけど
校庭や校門が見下ろせて
空が地上からよりもほんの少し、近い。
風が心地良い。
真夏や真冬には来れないかもしれない。
しかし、5月下旬という今の気候ならここに寝転んでお昼寝でもしたいくらいだ。
……ええと。
なぜこんな場所に、王子といるんだろう。
「誰も、いないですね」
初めて来た。
「立ち入り禁止だから」
ニッコリ笑う王子。
「え、それ、大丈夫なんですか……?」
なんのためらいもなく入ったから、てっきり開放されているものだとばかり。
扉も、施錠されている様子はうかがえなかったし。
立入禁止なら、せめて鍵かけておくべきでは?
「秘密だよ」
「え?」
「僕がここに出入してることは、2人だけの秘密だ」
校庭や校門が見下ろせて
空が地上からよりもほんの少し、近い。
風が心地良い。
真夏や真冬には来れないかもしれない。
しかし、5月下旬という今の気候ならここに寝転んでお昼寝でもしたいくらいだ。
……ええと。
なぜこんな場所に、王子といるんだろう。
「誰も、いないですね」
初めて来た。
「立ち入り禁止だから」
ニッコリ笑う王子。
「え、それ、大丈夫なんですか……?」
なんのためらいもなく入ったから、てっきり開放されているものだとばかり。
扉も、施錠されている様子はうかがえなかったし。
立入禁止なら、せめて鍵かけておくべきでは?
「秘密だよ」
「え?」
「僕がここに出入してることは、2人だけの秘密だ」


