信用できない。


「刹那」


どうしてこんなときだけ、名前呼ぶの。


「少しの辛抱だ」


見つめてこないで。


「貴様が悪い」


……わたしが?


「そんな味してる刹那のせいだ」


――……味?


「大人しく俺の餌になれ」

「待っ、」


また、キスする気……!?


「やめ……」

「口を開けろ」


離れろ。


バカ。


この、セクハラ王子…………!


「はいはーい、ストップ」


シャッ、とカーテンがあいて

如月先生が入ってくる。


乱れたベッドの上で


制服の乱れたわたしに


のし掛かる、王子。


これをどう説明すればいいの。


いや。


もしかして、助けに来てくれたの……?