孝明はいつも不安を感じていた。

みどりを覆っている、所在無げな空気。

どこか上の空で。

はじめてみどりに会った時から孝明は感じていた。

最初はそれを神秘的と思い惹かれた。
 
結婚して子供が産まれても、みどりから感じる危うげな空気は変わらなかった。

孝明は少しずつ疲れていく。

一緒にいても落ち着かなくて。

みどりの本音がわからなくて。