いつもの電車に乗ると、後ろから
「おっはよー!!」
と元気な声が聞こえてきた。
璃子(りこ)、おはよう!」
璃子は高校に入ってから仲良くなった、1番の友達だ。毎日一緒に登校している。

「ねーねー!昨日の君好き見た?」
璃子は、君好き、「君のことが好きすぎる」というドラマにハマっているらしく、誰がかっこいいだの誰がイケメンだのってずっとしゃべっている。本当に元気のかたまりみたいな人だ。私はそういうのに興味がないので、
「あーはいはい。」
と、適当に流す。すると璃子は
「なんかさー、最近うちの扱い雑じゃない?」
「そんなことないと思うけど?」

いつも軽口をたたいちゃうけど、璃子は私にとってとても大切な友達だ。