【律side】

俺の奥さんは本当に可愛い。
可愛すぎる!

今日は早めに仕事が片付いたから、大学に通う奥さんを迎えにきた。

ついでにどんな大学だろうと気になり、中まで入っていく。

すると、校舎から出てくる華がいた。

すぐに名前を呼んで手を振ろうとしたが、上げた手を元に戻す。

華は俺に背中を向けた状態で、俺には気付かない。

「華ちゃん、好きです!付き合って下さい」

近くまで行くと、華が告白されてる。

「ご、ごめんなさい。私、結婚しているので」

華はそう言って、薬指に嵌めた指輪を見せている。

「け、結婚?」

「はいっ!旦那さん以外の人のことは考えられません!本当にごめんなさい」

なに?この可愛さ!
俺がいないところでもそんな事言っちゃってるの?

俺は後ろから華を抱きしめた。

「ごめんね、華は俺の大事な奥さんだから、諦めてね」

華に告白してきた男子生徒にそう言うと、あたふたして去っていった。

「り、律さん?どうしてここに?」

「早く終わったから迎えにきたんだよ」

「嬉しいです、ありがとうございます」

迎えに来ただけでこんな可愛い笑顔が見れるなら、毎日でも迎えに来たいよ。

実際には出張もあるし無理だけど。

「夕飯、どこかで食べて帰ろうか?」

「はいっ」

2人で大学を出て、車に乗り込む。

助手席に座る華に、体を乗り出してシートベルトを締める。

この時、華のドキドキした胸の音が聞こえるんだ。

結婚して半年たった今日も、俺にドキドキしてくれていることを確認できた。

華にいつかおじさんだって嫌われないように、努力しないとな。

いつまでも華をドキドキさせていたい。


ー結婚しても甘々な夫婦でしたー