夏休みが終わると、新しい学校生活が始まった。

退屈を持て余していた夏休みの頃が嘘だったみたいに、
友達は沢山できた。

そして、毎日の忙しさに流されるようにして、
僕はいつしか種を蒔いたあの子を忘れてしまった。

悪い事だとは思わなかった。
それはきっと、どうしようもないくらいに仕方がない事だったから。