好きです、先生。

勉強が終わったあとの1人の病室は寂しかった。

夜の病院は寂しいし、怖い。

面会時間を過ぎれば、誰も来ない。

来るのは看護師さんと藤井先生。

藤井先生が来るのはとても嬉しいけれど、先生といる時間が楽しい分、いなくなったあとはとても寂しくなる。

しかも、夜目が覚めてしまった時は、とても怖い。

真っ暗な部屋に一人で寝るということが、どれだけ怖いのかを、この入院生活で思い知らされた。

特にトイレに行きたくなってしまった時は最悪だ。

この暗い中、怖いトイレに行くのだから。

幸いにも部屋の中にトイレはある。

でもトイレから出たあとの怖さといったら、半端じゃない。

ベットにたどり着くまで怖くて怖くて、心拍数が上昇しているのをいつも感じている。

だから次目覚めた時は朝でありますように、と、いつも願っている。

そんな怖がりな私だけど、日が沈むまでの時間はとても楽しく過ごしている。

たまに友達や親が面会に来てくれる。

大好きなお絵描きをしたり、院内を探検してみたりしている。

そして、昼や夕方には好きな先生との勉強会があるから。

今日はキャラメルマキアートを買ってきてくれたし、とても幸せだった。

こんなことされたら期待してしまう…

私だけ特別なんじゃないかなって思ってしまうよ。

先生の事ばかりを考えているうちに、私は眠りについた。