好きです、先生。

「いよいよ明日退院か…なんか寂しくなりますね…」

夕方の勉強時間、私は先生に向かって呟いた。

「…ははっ、そうだな。」

悲しいと思っているのは私だけ…そんなのわかってる。それでもやっぱり、先生のことが忘れられない。出会ってから1ヶ月。関係は医者と患者。

絶対に恋愛に発展しないことなんて言われなくてもわかってる。

先生の邪魔をしたくない。
高校生なんかから好意を伝えられても迷惑だろうから、この気持ちは封印したまま、退院しよう。

私はそう心に決めた。