「龍牙さんが
 俺の家にいることって
 桃ちゃんは知っているんですか?」


「え?
 伝えてないけど」


「桃ちゃんが
 心配をしているかもしれないし
 俺、桃ちゃんに電話してきますね」


 本当は

 『今、ものすごーく
  桃ちゃんの声が聞きたい』

 そんな理由だけど……

 
 とりあえず、俺の本心は伏せ
 うきうきしながら
 自分の部屋に走った。