「小百合、俺の方を見て」 「ムリ。 いま、酷い顔してるから」 「お前の酷い顔も、見たいんだけど」 「だから 今はムリって言ってるでしょ」 小百合は 頑なに振り返ろうとはしない。 俺の腕の中で さらに縮こまってるし。 本当に、頑固な女王様だな。 小百合は。 恥ずかしい気持ちを 必死に隠しているところも かわいくてしょうがない。 でも俺は、 恥ずかしがっている 小百合の顔を見たいんだよ。 今すぐに。 どうしても。 ここは俺が、素直になる番だな。