ハムハムは
 は~と深いため息をつくと
 倉庫中に響くような大きな声を
 張り上げた。


「うちの姫はそう言ってるけど。
 どうなんだよ!十環!」


 え? 
 十環先輩?


 ここにいるってこと……?


「お前が桃華のことを手放すなら
 本気で俺が
 桃華を口説き落とすけど
 いいんだよな?」


 ハムハムの声を聞いて
 倉庫の入り口から
 十環先輩が入って来た。