皐月くんは、はぁっ、とため息をついて。
じっとメガネ越しの私の目を見つめた。
間近で絡む視線に戸惑う。
「…あの生徒会長に、何もされなかった?」
え?
何もされなかった…って、藤寺先輩に?
コクンと頷くと、グイッと顔を近づけてくる皐月くん。
「本当に?何も?」
「…う、うん。大丈夫だよ?」
すると、小さく息が吐き出されて両肩の手の感覚もなくなる。
「………良かった」
「え?」
小さくて聞き取れなかった声で呟く。
私がキョトンとしたままでいると、ふわりと笑顔をみせた。
かっこよさに思わず息を呑んでしまうのも、ドキドキ…しちゃうのも。
きっと、皐月くん、だから。

