彼の溺愛は甘い罠 ✎ღ 番外編追加




 体育祭はすごく盛り上がっていたけれど、特待生の私たちは忙しい。


 係の仕事で列の整備、点数付け、アナウンスの手伝い。



「ぁあー。疲れたー…」


 やっと梨々ちゃんと一息ついたころにはすっかりグダグダ。


「早く昼ご飯食べたい〜っ。ヒロくんが作ってくれたオムライス弁当…」


「梨々ちゃん…もうすぐだよ。あと1種目で昼休み!」


 おー!

 と気分が高まる。


「それにしても、凄いなぁ…生徒会長さん。あんなに爽やかにこなしてて」


 藤寺先輩は生徒会であり特待生でもあるから仕事もかなり忙しいはず。

 それなのに、ニコニコとため息ひとつ見せずに働いててみんなビックリしてた。

 だから、私も共感。


「だよね。凄いよね」


「皐月昴もよね」


 そう言われて客席の方で忙しそうに走り回っている彼を見る。

 藤寺先輩に負けず劣らず、彼もテキパキと働いていた。



 午前の部、最後は100m走。


 梨々ちゃんが出る種目。


「てか、まだヒロくん来てないし…遅いっ」

 拗ねる梨々ちゃんを慰めているとアナウンスが。



『100m走に出場する生徒の皆さんは、集合してください』


「ほら、いってらっしゃい。柊さんもうすぐくるかもじゃん」