梨々ちゃんが帰った後、お兄ちゃんが私の顔を覗き込んだ。
「……七海。明日から行くのか?」
うん、と頷く。
「バレちゃうかもしれないけど、そんなことなかなかないと思うし…それに梨々ちゃんとかお兄ちゃんにこれ以上心配はかけられないしね」
きっとバレることはないって願ってればなんとかなる……はず。
「………もし何かあったらすぐ呼べよ」
「うん。ありがとう」
お兄ちゃんもいてくれるんだから、きっと大丈夫だよね。
それにSNSの騒ぎも収まってきた。
迷惑かけちゃうって思ってたけど心配かけるのも嫌だ。
あんな風に言ってくれた梨々ちゃんを信じたい。
…そう思えたから。
「お兄ちゃんもそろそろ大学始まるんじゃない?」
「うっ…それを言うか我が妹よ、、俺もまだ七海と一緒に永遠にここにいたい…」
いくら長期休みでもそれは無理でしょ。
それに永遠に…もちょっとなぁ。

