彼の溺愛は甘い罠 ✎ღ 番外編追加



「お邪魔しましたー」


 玄関前でニコニコと手を振る梨々ちゃん。



 あれから泣き止んだ私は約束通りお兄ちゃんの写真をたくさん見せた。


 本当イケメンオンパレードだったよ。


 梨々ちゃんも瞳キラキラで楽しそうに見てくれて良かった。



「お兄ちゃん、梨々ちゃん送ってあげてよ」

「ああ。家、どっち方面?」

「いえ、お構いなく!ヒロくんが迎えに来てくれるって言ってたので!」


 …おおー。

 彼氏さんのお迎えですか。

 いいなぁ。ちょっと羨ましかったり。


「柊がか。連絡はしたのか?」

「はい。すぐ来るって言ってました」


 柊さんだったら飛んできそうだな。思わずクスッと笑っちゃう。



「あ、家の前に来たみたいです」

 スマホをポケットにしまった梨々ちゃんはお兄ちゃんにお辞儀をする。


「急にお邪魔してすみませんでした」


「そんな全然大丈夫。それより、ありがとう。柊にもよろしく言っといて」


「はい。じゃあまた明日ね、七海ちゃん」

「うん、また」



 梨々ちゃんが来てくれてよかった。

 私、明日から学校に行くって決めたんだ。