彼の溺愛は甘い罠 ✎ღ 番外編追加



 次に起きたときにはもう夕方だった。



 もう今日は夜眠れないなーと考えていると下から話し声が聞こえた。


 お兄ちゃんが電話でもしてるのかな?



  俺……行って…しい………よろしく…



  分か………た。部屋に………




 …え。


 よく聞こえなかったけど女の人の声で電話じゃない。

 お兄ちゃんの、彼女?

 さっき部屋って言ってたし…。

 てかお兄ちゃんって彼女いたの!?


 あ。2人が階段を上がってくる気配。



「ここだよ」

 お兄ちゃんの声がして扉が開いて…はいってきたのはお兄ちゃんの彼女ではなく、梨々ちゃんだった。


「七海ちゃん…」

 心配そうな梨々ちゃんの目。そういえば見舞いに来るって言ってたな。


「なんだ七海起きてたのか。じゃあごゆっくり」


 2人きり。なぜか気まずい。

 …うぅ。