次に起きたときにはもう夕方だった。
もう今日は夜眠れないなーと考えていると下から話し声が聞こえた。
お兄ちゃんが電話でもしてるのかな?
俺……行って…しい………よろしく…
分か………た。部屋に………
…え。
よく聞こえなかったけど女の人の声で電話じゃない。
お兄ちゃんの、彼女?
さっき部屋って言ってたし…。
てかお兄ちゃんって彼女いたの!?
あ。2人が階段を上がってくる気配。
「ここだよ」
お兄ちゃんの声がして扉が開いて…はいってきたのはお兄ちゃんの彼女ではなく、梨々ちゃんだった。
「七海ちゃん…」
心配そうな梨々ちゃんの目。そういえば見舞いに来るって言ってたな。
「なんだ七海起きてたのか。じゃあごゆっくり」
2人きり。なぜか気まずい。
…うぅ。

