そこにいたのは日向さんと、生徒会長の藤寺駿。 なんでコイツがここに…? しかも何故か日向さんの顎に指を添えて意味ありげにこちらを見ている。 「…………………皐月くん?」 日向さんの驚いたような震える声が聞こえてきた。 「……っ」 訳が分からなくて生徒会長の手をガシッと掴む。 「何?秀才くん」 ニタリと笑う生徒会長。 …くそっ。 「嫌がってます、離してあげてください」 なんとか感情を押し殺して言う。 出てきたのは、今まで自分でも聞いたことのない低い声。