彼の溺愛は甘い罠 ✎ღ 番外編追加



 ペコリと頭を下げる。


「でも、どうして…」

 ここに、生徒会長さんが?


「今日はたまたま。でも扉開けたら日向さんが寝ててびっくりしたよ」


「す、すみません…」

 私、何としたことを…!!


 でも生徒会長さんは、ハハハ、と両手をふって、

「そんな堅くならないでいいよ。ここの生徒同士なんだしさ。生徒会長さん、じゃなくても。名前で呼んでいいよ」


 …えっ。

「そっそれは…」


 もしかして、生徒会長さん、と呼ばれるのは嫌なのかな。だとしたら、申し訳ない!


「じゃあ、藤寺、先輩…?」

「うん。オッケー」


 生徒会長さん…もとい、藤寺先輩はニコニコと笑ったあと、私の顔を指差してきた。



 …いや、顔…じゃなくて、メガネ?



「それ、何でつけてるの?」


 ギクッ。

 まさかそんなこと言われるとは思ってなくて反射的に身構える。


「えええっと…し、視力が悪くて…」