彼の溺愛は甘い罠 ✎ღ 番外編追加


「…うん」


 なんでかそっぽ向いてるけど、それよりも早く帰らなきゃ。

 さっきシャトルランで走ってるときに気付いたんだけど、私、お兄ちゃんに遅くなるって連絡してなかったんだよ。

 きっと心配してる…かな。


 体育館を出てからお兄ちゃんにLINEを送信する。


【今日は体力テストで遅くなったから今から帰るね。それと晩ご飯の材料買いにスーパー寄るから遅くなるかも】

 これでよし。


 晩ご飯遅れるのはお兄ちゃんに申し訳ないけど、少しは我慢してね。


 生徒昇降口を出る。

「日向さんって、電車通学?」

「うん。私、南区の方だから」


 元々あやめ高校に通ってたから雅月高校からは少し遠い。

「皐月くんも電車通学?」

「うん」


 2人で並んで駅に向かう。

 お兄ちゃんじゃない男の子と一緒に歩くって、ヘンな気分…。

 フワフワして、落ち着かない。