彼の溺愛は甘い罠 ✎ღ 番外編追加


 まるで、お兄ちゃんみたい。

 お兄ちゃんも体力テストでは毎回凄い記録を叩き出していたんだってお母さんが言っていたことを思い出す。


 お兄ちゃんと皐月くんってちょっとだけ似ているのかな。


「これで体力テストは終わりだね」

「うん」


 床に座り込んだまま皐月くんを見上げて微笑むと、皐月くんは少しビックリしたように私を見た。


「…皐月くん?」


 イキナリ固まってどうしたんだろう。

「…ん」

 手を差し出される。


 どこまでも優しいなぁ。そう思いながら、その手を握った。

 グイッと引き上げて立たせてくれる。

「ありがとう」