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「もうすぐ着くけど、
君たちは降りなくていいからね。
そこから見える位置に男を連れてきます。」
「はい・・・。」
「なんか・・凄い人だかりだよ!」
「・・あれ・・?ホントだ・・。
なんだこれ・・?」
・・・・??
ハンドルを握るお兄さんも、隣のクルミちゃんも、私も呆気にとられた。
視線の先に見えたのはもう一つの交番。
・・だったけど、
まるでクレープ屋さんの前のように、
私達と同性代の女の子や男の人が殺到しているようだった。
「おいおい・・なんだあれ!?」
続けざま、お兄さんが独り言をもらしたと同時に、
ここから見えるだけでも100人はいるんじゃないかな?っていうぐらいの、
高そうなスーツ姿の大人の人達が現れて、交番の中に入ろうとしてひと悶着している。



