鳴り響け、復活のソナタ



―――――― 


「・・・なるほどね。

じゃあそれで、その男に話し掛けられた場所まで戻ったんだけど、

財布も落ちてなければ、
その男もいなかったんだね?」


「「はい・・・。」」


「分かりました。じゃあこの書類に住所や名前書いてくれるかな?

ちょっと近くの派出所にも電話して、
届け出が無いか確認してみます。」



はぁ~・・・・・・。


中身も私自身も空っぽのくせにだけど、財布が無くなるのはやっぱりショックだよ・・。


クルミちゃんに励まされながら、

スマホで検索して、
一番近くにある交番まで来た。


「ごめんねクルミちゃん・・。」


「キョウコは悪くない!

あの男・・絶対風俗とかアダルトDVDに私達を連れ込もうとしたんだよ!」







「・・・え・・?間違いない?
・・うんうん・・ちょっと待ってね。

その診察券に名前って書いてあるか?
名前は三井キョウコさん。

・・・・・・・・・・・・。」


「「・・・・?」」


電話をしていた警察官のお兄さんが、私達に向けてグーサインを出してくれた。