第3章





    三井 キョウコ
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「「「恋をしたの貴方の♪
指の混ざり♪頬の香り♪
夫婦を超えてゆけ~♪♪

二人を超えてゆけ~♪♪
一人を超えてゆけ~♪♪」」」


店長さんが、シェフさんが、
ホールリーダーさんが、
クルミちゃんが、

みんなが絶賛ドハマり中の恋ダンスをしながら盛り上がる。


月に一度、第三水曜日・木曜日に訪れる二日連続定休。

社員さんだけでなく、
バイトの私達も参加しての恒例行事。


学校をサボって参加した今日のカラオケ大会は、いつも以上にみんな発散していた。




「あぁ~~汗かいた!!
キョウコありがとね!」


「うん、あ、ジンジャエールで良かったよね?」


「あぁ~~~うまっ!」


あっという間にコップの半分ぐらいまで吸い上げたクルミちゃんが、

私にひっついてデンモクを触り始める。


「次はキョウコも一緒に歌お!」


「うん!いいよっ。」