鳴り響け、復活のソナタ



今日も弾かないか・・。

みんなに呼ばれて、
掃除道具置き場へ走っていったが、

明らかにキョウコは成人式以降・・
“変化”を見せていた。


特段俺やイッセイや、他のメンバーから促す事は無かったが・・

久し振りに故郷へ帰って気分一新したのか、以前に比べて、

“fi☆veキョウコ”ではなく、“三井キョウコ”としての一面を多く見せるようになった。




“ウハハ、ゴリよ。変な欲は出すなよ?”


保守的な俺だが・・

イッセイに言われた通り、
他人がどうこう言う話では無いが・・


“ピアノの前に座るキョウコを見てみたい”


そんな欲がいつの間にか出てしまっていた。


だが・・あの子の背中を押せるのは俺じゃない。恐らく・・イッセイでも無理だ。

そして残念ながら・・
fi☆veのメンバーにもこればかりは難題だ。



「何か・・・・誰かいないか・・。」


思わず独り言を呟きながら、
機材の片付けを再開する。