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「まだ高2の時なのにだよ!?

シャンプーしてくれた新人さんに“お仕事なにしてるんですか~?”って!

それで、その後に“お休みはいつまでですか~?”って聞いてきたから、

“8月31日までです!”って答えたら、
6秒ぐらい沈黙。」


「アハハ!」



“リーダー”は、一番面白くて、
笑顔が絶えなかった。


みんな“サンさん”って呼んでたら、「なんかパンダみたいだからやめてよ~!」

とやり取りがあって、“リーダー”と呼ぶようになったこのグループの“長女”。


イッセイがfi☆veの大黒柱として指名したリーダーは、

私達6人が打ち解けて、
幅広い歳の差なんて関係なくなるほど、

何でも言い合える関係を築くまでの潤滑油となってくれた。



「ロクちゃんもキョウコもさ、

そんな遠慮なんてしないで、
you達もっと前に来ちゃいなよ!」



“ウハハ、イチ~ゴの諸君。
こいつはパシリとして使っていいぞ“


イッセイは、パシられている私達を見て高笑いするつもりだったのかもしれないけど、

リーダーが見事にその期待を裏切ってくれた。


レギュラーと補欠、
という関係は確かにあるけど、

だからと言ってfi☆veにはギスギスした女同士の嫌な雰囲気なんて無い。

誰かが誰かを見下すなんて冷たいものは無い。




“プ~!!”

「コラーーッ!
誰いまオナラしたの!?」


「「「「「いやいや、
リーダーでしょ!?」」」」」


「・・・・あ、バレてた?」





・・・あの頃のように・・・。

誰よりもイジられキャラで、
いつもみんなの中心にいて、

いつも騒々しさを巻き起こしてくれるリーダーの笑顔を見ていると、


心の奥底に隠していた“悦楽”が・・
少しずつ顔を出し始めた気がした。