俺は父さんに全て話した。
「夕紀。良かった…また話せて…」
「俺もだよ。願えば伝わるんだね。」
二人しか居ないこの空間は俺をたんまり甘えさせた。
「アイツらには見えてたのに父さんには見えてなくてちょっと悲しかった。」
「そうだよな。触れられないけど、今日はお前の誕生日だ…甘えろよ?」
恥ずかしそうに言う父さんの優しさに俺の顔は綻んだ。
昔から変わらず父さんの優しさは健在で嬉しかった…
次の日、父さんに俺は見えなくなっていて話した事も覚えていないようだった。その日の夕方、父さんは仕事の為に飛び立って行った…