「蒼司の心配事は、絶えなそうだな。」と奏悟は呟いた。
「俺が心配にさせてんだな…」
「兄さん…」
「俺がもうちょっと頼れる兄だったら…」
「兄さん!それは違うよ…」
「違わなくないよ。」
「兄さん!」と奏悟は立ち上がった。
「奏悟…」
「兄さんは頼れる兄さんだよ。でも、もっと俺らに頼って?この前蒼司も泣いてたんだよ!」
「なんで蒼司が…」
「夕紀兄さんはなんで俺らを頼ってくれないの?って頼りないのって、五男だからって、影で泣いてたんだよ!」
「はぁ?なんで…」
「まだ分かんないの?蒼司は辛いんだよ。何でもかんでも抱えて一人で悩んでいる兄さんを見るのが!」