翌日の朝。祐司はスッキリした顔をしてソファから起き上がった。
「俺、ここで寝ちゃったんだね。背中痛い…」と言った。
「おはよ。祐司…」俺が言うと祐司は、
「俺さ、刑事になりたいな。」と言う。俺は驚いた。
「なんで?」と訊くと、「兄さんみたいになった人の無念を晴らしたいから。」と言った。「兄さん。兄さんが悔やんでるの知ってるよ。だから、今決めた。」そう言う祐司の笑顔は眩しかった。