俺は、奏悟の肩に憑くいつも以上に大きい影を連れて来た。
「奏悟、いつもよりデカいね。」俺はそう言って吸い込んだ。
「マジ?誰だろう…」と奏悟は考えていた。
「でも、いつもと違う味なんだよね〜」
「待って、影って味あんの?」
「あるよ。不味いけどね。この影は、恨みの味がすんの」と俺が言うと奏悟は「あ!」と言った。
「誰だか分かんの?」と訊くと奏悟は頷いて、「大田旬子だ。」と言った。
「誰?」俺は訊いた。
「うちの学校一の美人&面倒くさい人。今日、告られて断ったから恨まれたのかも。」と奏悟は言った。
「気を付けろよ。」俺が言うと奏悟は頷いた。