「これが俺が死んだ理由。」俺が言うと、シンッとした空気が流れる。
「俺、その新人。許せね!」と蒼司が言った。
「蒼司、落ち着け…」と景都が宥める。
「でも…」蒼司は唇を噛み締めていた。
「蒼司、唇を噛むな。」俺は蒼司に近寄った。
「お前の気持ちは嬉しいよ。でもな、今更言ってもアイツはしらばっくれる。そうなると、お前らはもっと悔しがる。そんな、死んだ奴の事で悔しがるより、自分の経験で悔しがれ。」
「夕紀兄…」蒼司はそう言って静かに涙を流した。