はやく俺のモノになればいいのに




へんなの。


さっきまで、頭が真っ白だったのに。

落ち着いて考えられるようになっている。


「あの日。モモのこと。追いかけた」


…………!


「バスを待つモモが。バスに乗り込むところまで、見てた。何度も声をかけようとして。できなかった」
「気づきませんでした、私」


すぐ近くにいてくれたなんて。


「イチヤが。モモの家に行ったときには目が赤かったって言ってたよね。あのあと、バスに乗ってから泣いたの?」
「っ」
「少なくともバスが来るまでは。モモは。泣いていなかった」


最低の日の記憶が


「手放したくないと強く思った」


塗り替えられていく。


「俺がモモに"恋"してるって、思い知った瞬間だった」
「……っ」
「幸せにしたい。モモのこと。どんなことがあっても一緒に乗り越えていきたい」


ユキさんが、私の手から検査薬を受けとる。


「見るよ。いい?」
「っ、はい」


――――……結果は