はやく俺のモノになればいいのに



「わかり……ません」


検査薬の結果のことで頭がいっぱいだよ。


「まどか。母親になったんだ」


――――!!


「それを聞いて、俺は。どういうわけか。ホッとした」
「……ユキ、さん」
「リト"オジさん"になっちゃうよ――なんて言われて。くすぐったかった。新しい命が芽生えたのを目の当たりにして。俺が求めていたはずの女性(ひと)は。俺の大切な家族になっていたことに気づいた」


それが、ユキさんの呪縛が解けた瞬間だったんだ。


そして私に想いを告げてくれた。


「祝福したいと思った」
「そう、ですか」
「嘘じゃないよ」
「疑ってない、ですよ……?」


心が、軽くなる。


どこかに

"まどかさんには敵わない"

って気持ちがあった。


彼女にしてもらえても、愛されていると感じても、なぜか不安は残っていた。


「あれから。モモのこと紹介しろってうるさいんだよね。会ってくれる?」
「っ、もちろん……です」


ユキさんの、大切な、家族だから。