はやく俺のモノになればいいのに



2人で世界を敵にまわすような

そんな、気持ちに、なった。


これといった夢は、なかった。

ごく平凡な女の子だった。


そんな私を心臓が止まりそうなくらいドキドキさせてくれたのは、ユキさんだった。


「俺ね。モモのいる未来しか思い描けなくなってる。考えるだけで。至福」


…………欲しくないわけがない。


ユキさんとの、未来。


喉から手が出るくらい欲しいよ。


だけどそれを口に出す勇気が、なかった。


壁が大きく分厚くて


立ち止まる以外の道が、見えなかった。


でも、今は――……


「検査、してきます」
「うん」


逃げちゃいけないと思う。


弱音なんて吐いていられない。


「部屋で。待っていてください」